あなたのための健康メモ「知っておきたい『風邪』」

誰もが経験する風邪。特に季節の変わり目は風邪をひきやすくなります。そもそも風邪とは、どのようなものなのでしょうか。

【風邪とは?】

風邪とは、鼻や喉の気道に起こる急性の炎症の総称で、正確には 「急性上気道炎」や「かぜ症候群」と呼ばれます。様々な症状が出ますが、一般的に数日から1週間程度で自然に治ります(咳が長引くこともある)。

●上気道(鼻腔・咽頭・喉頭)
●下気道(気管・気管支・肺)

●「気道」は空気の通り道のことで、図のように 「上気道」と「下気道」に大別される。
●上気道に生じる急性の感染症が「急性上気道炎」であり、それらをまとめて広く「かぜ症候群」と呼ぶ。

【原因は?】

ほとんどがウイルスによる感染です。風邪ウイルスはライノウイルスやアデノウイルスなど200種類以上あると言われ、同じウイルスにいくつもの型があり、それが年々変異します。そのため一度感染したウイルスに対抗する免疫ができても、次々に新しいウイルスに感染して、繰り返し風邪をひいてしまいます。

【症状の仕組みは?】

風邪の諸症状は、異物であるウイルスを排除しようと免疫細胞が活性化することによって起こります。

●免疫の働きと風邪の症状

「ウイルスが感染し増殖」
→異物を出そうとする→くしゃみ・鼻水。 咳・たん

「ウイルスと闘うために炎症を起こす」
→腫れる→鼻づまり・ 喉の痛み
→体温調節中枢を刺激→悪寒、発熱

※免疫反応によって体内で作られる物質 (プロスタグランジン)は、ウイルスと闘う一方で痛みを発生させる働きもあるため、発熱などの他に関節や筋肉に痛みを生じることもある。

【治療や予防は?】

風邪には特効薬はありません。ウイルスが自然に排出されるのを持つ間、症状をやわらげる対症療法が中心です。十分な種眠や水分摂取・加温するなどをして、安静に過ごすことが大切です。

風邪は免疫力が落ちている時や、空気が乾燥してウイルスが増えやすい時期にひきやすく、また、密閉空間でウイルスを吸い込むことで感染リスクが高まります。日頃から免疫力を高める身体づくりをして感染を防ぎましょう。

【予防対策】

◎手洗い・うがいの習慣をつけ、流行期はマスクを着用する。

◎身体を冷やさない。

◎適度な運動をし、しっかり睡眠をとる。

◎バランスの取れた食事をする。

・腸内環境を整える発酵食品や食物繊維を摂る。

・ビタミンA/C/Eが含まれる食材(野菜や果物・ナッツなど)を摂る。

・たんぱく質をしっかり摂る。

◎部屋の湿度を50-60%に保ち、定期的・効率的な換気を心がける。

【風邪と間違えやすい病気に注意】

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症をはじめ、細菌が喉や皮膚に感染して起こる溶連菌感染症、また神経系に炎症が及ぶ髄膜炎や脳炎、さらに自己免疫疾患や悪性腫瘍・内分泌疾患などの病気の初期にも、発熱など風邪に似た症状が見られることがあります。
風邪と決めつけずに経過を観察し、少しでも不調を感じたら早めに医師の診断を受けましょう。
【さらに】
風邪がきっかけで別の細菌に感染したり、中耳炎や副鼻腔炎・気管支炎、肺炎・脳症などの合併症を引き起こしたりすることもあります。風邪をひいたら無理をせず、休んでしっかり回復させましょう。

※「高熱(38.5℃以上)が続く」 「味が長引く」 「息苦しい」 「強い頭痛・嘔吐がある」 「小さなお子様や高齢者の方の元気がない」などの場合は、「内科を受診しましょう。