知っておきたい「骨粗しょう症」

老け顔は、肌の老化が原因?
実は、骨の老化も影響しているかもしれません。
「骨粗しょう症」は、骨折だけでなく見た目年齢を悪くする原因にもなります。
自覚症状がないため、早めの対策が必要です。

骨が老化すると、どうなるの?

見た目の若さに影響(老け顔)
骨も肌などと同様、加齢とともに老化(委縮)します。
顔の骨(頭蓋骨)も例外ではありません。もともと丈夫にできていますが、外部からの刺激が少ないため老化しやすい骨と言われています。

顔の骨が老化すると
老け顔になる

●目のくばみが大きくなる
●こめかみがへこむ
●鼻の穴が拡大
●上あごの骨が縮む
●下あごの骨が短くなる

●たるみや小ジワができる
●ほうれい線や唇の縦ジワが目立つ
●下あごがたるむ

身体の健康に影響(脆弱性骨折)
骨が老化してもろくなると、わずかの外力でも骨折してしまいます。これを「脆弱性骨折」と言い、頻度が高いのは背骨(推体骨折)や太もも(大腿骨骨折)です。そして骨折を繰り返しがちになり、健康状態が次第に悪化し、寝たきりや要介護の要因にもなります。

骨が老化すると
骨折しやすくなる
腰や背中が痛くなり、内臓も弱くなる

骨折を繰り返すと
寝たきりや要介護の要因になる

そもそも骨粗しょう症とは?

骨強度が低下し、骨折しやすくなる骨の病気のことです。骨は古くなると壊され、新しい骨に作り変えられています(骨代謝)。しかし、加齢による女性ホルモンの減少などが起こると、骨を作る働きが弱まり、骨を壊す働きの方が強くなって、骨がスカスカになります。

正常
骨を壊す=骨を作る

骨粗しょう症
骨を壊す>骨を作る

どうすれば予防・改善できるの?
骨の強さは、骨密度(骨量)と骨質で決まります。骨量はカルシウム、骨質はコラーゲンが関係しており、骨を強くするにはカルシウムで骨量を増やし、コラーゲンで骨質を高めることが必要です。

【運動】骨を刺激して骨を作ろう
・顔の筋肉の運動
ガムを噛む、顔体操をする(口角を上げる)などで筋肉を動かして骨も刺激。
・かかと落とし
つま先立ちになり、かかとをストンと勢いよく床に落とすと、全身の骨に刺激が伝達。
※1日50回を目安に。テープルなどつかまりながら行うと安全です。

【食事】骨を作る栄養素を摂ろう
栄養素  食材例
カルシウム  シシャモ、高野豆腐、小松菜
タンパク質  魚、鶏むね肉、大豆製品、卵
ピタミンD  サケ、ウナギ、干しシイタケ
ピタミンK  納豆、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー
マグネシウム わかめ、アーモンド
甘い物の摂り過ぎは骨質を悪くします。摂り過ぎには気を付けましょう。

●骨密度の低下は、身体より先に顔に現れると言われています。顔の老化は全身の骨組しょう症が進行しているサインかもしれません。
●骨組しょう症は年配の女性の病気だと思われがちですが、実は若い女性や男性の患者も多くいます。
ダイエットやメタボは骨量の低下や骨質の悪化の原因となるので、気を付けましょう。
※気になる方は、変状がある場合は「整形外科」のほか「外科」「内科」「婦人科」などを受診しましょう。