変形性膝関節症は、加齢とともによく現れる病気。厚生労働省は、国内で自覚症状のある患者が約1,000万人、潜在的な患者は約3,000万人にも上ると推定しています。
変形性膝関節症って?症状は?
関節は、軟骨の構成成分であるコラーゲンなどがクッションとなり、滑らかな動きを可能にしています。
変形性膝関節症は、軟骨が加齢や筋肉量の低下などですり減り、痛みが生じる病気です。
50歳以上の男女比では女性が男性より2倍ほど多く、60歳以上の女性については60%~80%もの方が発症しています。
なぜ、女性がかかりやすいの?
主な理由は、骨や軟骨・筋肉の健康に関係する「女性ホルモンの減少」や、女性はそもそも男性と比べて「筋肉量が少ない」ためです。
どんな人がかかりやすいの?
変形性膝関節症の発症には、加齢の他にも様々な要因が影響しています。
女性
膝に負担をかける生活や仕事
筋力低下
O脚
肥満
どうすれば予防・改善出来るの?
①運動をする
「正しい歩き方」を習慣づけましょう。
正しい歩き方をするだけで、膝痛予防に大切な筋肉を鍛えることが出来ます。膝に痛みがある方は、膝に負担の少ない軽いストレッチから始めましょう。
②食生活を改善する
栄養バランスの良い食事を基本に、身体を構成し筋肉の成分にもなる魚や大豆製品など良質のたんぱく質をしっかり摂りましょう。また、関節症悪化の原因にもなる”冷え”を防ぐために、体温を上げて血液の循環を良くする生姜がお勧めです。炎症を抑える効果もあります。
③コラーゲンを摂取する
コラーゲンには、クッションの役割をする軟骨の変形を防ぐ働きがあります。また、軟骨下骨の変形も予防します。さらに、筋肉量の減少を抑え、維持する働きがあることもわかっています。
変形性膝関節症の被験者30名(30~65歲)に13週間コラーゲンを摂取(10g/日)してもらい、15日ごとに評価した結果、関節痛の状態と痛みが改善されたという研究成果が発表されています。
ロコモ対策のためにも、今から予防を!!
変形性膝関節症は、ロコモ(ロコモティブシンドローム:運動機能が低下した状態)の原因の一つで
す。徐々に進行していき、放っておくと日常生活に支障をきたすようになり、要介護や寝たきりの原因になりますので、日頃からの予防が重要です。